日本製紙グループが誇る、環境配慮型の製品を紹介します。いずれの製品も使い勝手の良さとCO₂排出量削減を両立しています。
「ノンアルミフジパック」は、バリア層にアルミニウムを使用していない、常温で長期保存可能な「環境配慮型」の液体用紙容器です。再生可能な木質資源由来の紙にバリア性のあるフィルムを使用することで、牛乳などの屋根型紙パックと同じルートで回収できるようになりリサイクル率の向上につながると考えています。
バリア性のあるフィルムを用いることにより、アルミニウムを使用せずに同等レベルのバリア性を持つことを可能としています。
ノンアルミフジパックは、アルミ付きフジパックの特徴であった「常温長期保存」を引き継いでいます。
ノンアルミフジパックは牛乳などの紙パックと同じルートで回収できるため、リサイクル率の向上が見込めます。
アルミニウムを使用しないため、再生利用後の残渣(ポリエチレン)の処理が容易になります。
一般的なアセプティック紙容器には、酸素遮断性や防湿性の強化を実現するためにアルミニウムが使用されています。牛乳パックなどの紙パックと比べて回収するルートが少なく、リサイクルではなく焼却処分に回されることが多い状況でした。また、仮に回収しても再生処理が可能な施設は限られているため、少量再生に留まっていました。
そこで、アルミニウム付き容器の常温長期保存可能という特徴を損なわず、バリア性のあるフィルムを採用した「ノンアルミフジパック」を開発しました。アルミニウムを使用しないことで容器包装リサイクル法の対象外容器となるため、資源有効利用推進法による識別マークは「紙パック」マークとなります。
牛乳パックと同じリサイクルルートで回収できるようになったことで、リサイクル率の向上に貢献しています。
ノンアルミ化により、24.7%-CO₂eq /パック削減できています。
「School POP®」は、学校給食用牛乳をはじめとした小型容器市場でニーズの高いストローレス化を実現する紙パックです。身近なところから使い捨てプラスチックを削減し、幼少期から環境意識を高める効果も期待されます。
学校給食向けに開発されたSchool POP®は、子どもにも開けやすく、飲みやすい形になるよう開発をしました。ストローレスで飲むことができますが、ストローも使える紙パックです。
ストローで飲むパックでは、どれくらい残っているか見えづらく飲み残しにつながる可能性もあります。School POP®では中身が見えるため、最後まで飲み切りやすくなります。また、牛乳の風味を感じられるためストローで飲むよりおいしいという声を頂いています。
ストローレスで飲めるため、捨てる際に分別の手間がありません。また、プラスチックゴミ削減へも貢献しており、学校給食をSDGs教育の素材としてもご利用頂けます。
プラスチックストローが海洋プラスチック問題の象徴的な存在となった際、当社は代替となる紙ストローを開発しました。
合わせて、環境対策における大きな課題、「使い捨てプラスチックゴミ」の削減と、日本の将来を担う学童教育の現場での「SDGs教育効果」を推進するため、「ストロー不要な学乳用紙パック」を開発しました。年間15億本超のストロー(0.5gとして700t)のプラスチックストローがゴミとなる学校給食において、School POP®によるプラスチックの削減は大きな意義をもたらします。
また、紙ストローとストローレスな紙パックの両方を開発することで、飲み方の選択肢を広げることにもなりました。このような狙いと取り組みから、School POP®は「2021日本パッケージングコンテスト」においてジャパンスター賞/経済産業省製造産業局長賞を受賞しています。
当社では、2024年度にSchool POPの供給本数が年間5億本を上回る見込みです。
これにより、年間100tの使い捨てプラスチックを削減できる計算になります。
SPOPS®(スポップス)は、シャンプーなどの製品に使用されている“詰め替え”を“差し替え”に変える画期的な製品です。中身を入れ替える手間を削減し、「上に開けて(SPO)、交換したら、下げて(PS)おしまい」と、カートリッジを交換するだけで補充が完了します。
詰め替えるのにかかっていた時間を約1/4に短縮します。SPOPSなら、ポンプを外し、容器を差し替え、ポンプを指すだけ。約30秒で完了できます。
SPOPS®は再生産可能な紙からできています。そのため、従来のパウチ容器と比較してプラスチック使用量を25〜40%削減できます。
液体がノズルの周りに溜まる形状であるため、液残りが少なく効率的に吸い上げることができます。また、カートリッジが箱型で整然とコンパクトな収納を実現。輸送容積を45%削減しました。
SPOPSは、多彩な内容液に対応可能です。従来の紙容器では浸透する可能性がある高濃度アルコールや界面活性剤など、浸透性の高い液なども対応しています。
「シャンプー容器の詰め替え時のストレスを軽減する」という思いがきっかけとなり発案されました。詰め替え式パウチのシャンプーでは、詰め替え作業に手間や時間がかかったり、液体がこぼれてしまったりすることがあり、「詰め替えが手間」と感じるためです。
SPOPS®は、子どもから高齢者まで液体の補充を簡単に行うことができ、収納性にも優れた差し替え式のシャンプー容器として開発されました。新たな価値を提供する新容器です。
CO₂排出量を単純比較することが難しい製品ですが、以下の段階において、CO₂排出量削減に貢献できています。